「表現する力」を養う場所/宇城市のおとなり音楽教室

 おとなり音楽教室で学んだことは?

「表現する力」を学びました。

自分の感情をより多様な方法で表現したい、より多くの人に上手に伝えたい・・・“表現”することは、赤ちゃんから大人までの人間の成長に欠かせないことだと思います。楽器・ピアノ演奏は人間のできる“表現”の一つに過ぎないかもしれません。しかし、史子先生は一つの音の大切さや、友達と奏でるメロディーの楽しさを教えてくれました。そして、私は自分の感情を“表現”することの素晴らしさを学んでいたのだと、大人になった現在では振返ります。

 おとなり音楽教室はどのような場所でしたか?

不知火で生まれ不知火で育つ中で、私にとって当時の音楽教室は「異空間」だったと思います。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」は、地上と違った「異空間」の旅を書きますが、それとは何か違う「異空間」です。優しい先生、大好きな仲間。「異空間」とは言っても孤独感や淋しさとは真逆の空間でした。平等で個性にあふれた人々の間に自然に発生する温かい場があったと思います。

 大人になって実感が湧いた出来事や、考え方などはありますか?

私は音楽教室に通いましたが、現在はピアノに携わる職業には就いていません。でも、史子先生にピアノを教えてもらっていて本当に良かったと思います。なぜなら、「表現する力」が私の根にあるからです。

例えば、大人は仕事をするときにパソコンを使います。同じパソコンを使っても、使う人によって、出来上がる資料の出来栄えが異なります。同じピアノ・同じ曲を弾いても、奏者によって音色が異なりますよね、それに似ています。

「相手にどう伝わるのかな?」というような他者への関心は「表現する力」に通じるものがあり、幼少期に根付いた「表現する力」は音楽でなくても生き続けると思います。